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彫刻家・田中等の日々雑感・最新情報
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☆昨日24日の報告です。
山荘は雨上がりの素晴らしい爽やかな朝となりました。オンドルの暖かさが気持ちよかったです。
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下山は前日とは異なった川沿いの道筋で、とても楽でした。これならハイキング客も気楽に立ち寄れます。
金教授、洪教授と一緒に。
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門前村の入り口にある有名な伝説の松。その昔(15世紀)世祖王がこの松の下を通りかかったときに、松が自ら枝を上げて王様の邪魔にならないようにしました。王はそれでこの松に「正二品松」という位を与えたと言うことです。
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国立公園(俗離山は国立公園)の管理事務所に乗馬クラブがありました。
スロバキアではMilanの乗馬クラブで馬に乗り損ねたので、この日は率先して乗せてもらいました。
王様になった気分でした。
トレーナーの女性は韓国の乗馬大会で2度優勝の経験のある方でした。
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清州へ戻り、昼食は陣教授(下右)のアトリエの隣のレストランでした。
まかないのオバチャンが”あんた、どこかで会ったことがあるよね”と言いました。
山荘では金教授が親戚に私とそっくりな人が居ると言いました。
どこへ行っても私はこんなふうに言われます。
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素晴らしい環境の陣教授のアトリエです。
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陣教授はニューヨークに16年間滞在され、ネイチャー英語を話されるダンディーな作家です。
アトリエはものの見事にきちんと整理されていました。
高校の教科書に載っている作品がさりげなく壁に掛かっていました。
こんな素晴らしいアトリエで制作できるなんて・・・一同、感動しきりでした。
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☆夜はホテルで「未来都市研究院」主催の晩餐会が開かれました。
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中央の韓流スターのようなナイスガイは法人組織でスタジオを運営されている金先生。
彼等は清州市からの補助金でレジデンススタジオを運営されていて、韓国の作家だけではなく海外からの作家も受け入れておられます。今、日本からも2人の方が制作滞在されています。
金先生の行政による芸術文化活動への支援の話は、この夜にこれから起きる一大カルチャーショックの始まりでした。
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☆晩餐会の後、金教授の建設中の制作スタジオと自宅を見に行きました。
体育館のような巨大なスタジオに圧倒されて私たちは立ちすくみました。
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左がスタジオ、右が自宅兼金教授個人のアトリエ。
(この縮小画面ではわかりづらいですが、ここで予想だにしなかった「たまゆら」が写っています。
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金教授の周りにも「たまゆら」が。金教授はこのスタジオを滞在創作アトリエとギャリーを併設した美術館組織にして学芸員を置き、清州の若い作家たちを育てたいということです。
金教授は韓国一の超売れっ子作家だそうです。
個人の作家がこれほどの経済力を持てる韓国の凄さ!
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☆引き続いて清州市が運営しているアートスタジオを見学に行きました。
このアートスタジオは清州市近辺の作家に限って開放された滞在創作スタジオです。
短期滞在と1年の長期滞在があり、厳格な審査によって滞在を許可された作家たちには広いスタジオを貸し与えられ、アトリエには寝泊りできる施設が備えられ、24時間制作に没頭することが出来ます。
外観には「たまゆら」がかすかに写っていて、快適な空間であることを感じさせます。
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施設の中には広いギャラリーもありここで創作の成果発表をすることになっています。
各作家はきちんとしたカタログを作っています。
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各作家のスタジオを見学させてもらいました。
このスタジオはLee Eun Jeongさんのアトリエです。とても表現力のある作家の力量に驚きました。
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各作家がしっかり自分のテーマを持っていてかなりレベルの高い技量を持った人たちばかりであるのに驚きました。
大学出たての新人作家のレベルの低いレジデンススタジオだろうという先入観を持っていた私と田中教授にはものすごいカウンターパンチでした。
このスタジオにはキュレーターが2名居ます。
話をお伺いすると、この創作スタジオの作家たちは、韓国の美術世界で常識である大学とのつながりは一切無く、滞在認可の審査陣も大学との密着を排して毎年入れ替わり、韓国国内ではなく海外での創作活動に力点を置いた作家構成になっているといいます。
しかもそれは清州市の方針なのだというのです。
日本では考えられない行政の美術活動への支援体制に私たちは度肝を抜かれてしまいました。
この創作スタジオから必ず韓国を代表する作家が出てきます。
しかもこうしたスタジオは清州市だけではなく韓国内の主要都市にあるというのです。
つまり韓国の行政の芸術活動への支援体制がまるで日本とは違うのです。
これでは日本の文化は滅びます。

そう強く実感した夜でした。

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田中 等
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職業:
彫刻家
自己紹介:
宮崎県在住の彫刻家。
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