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彫刻家・田中等の日々雑感・最新情報
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☆8月末のペシャワールは異常に蒸し暑く、外を歩いていると余りの暑さにと後頭部がジリジリと煮えてきて発狂しそうになり、パスポートも投げ捨ててドブ川に飛び込みました。

それで日本に帰ってからも、長い間、暑くなると後頭部がおかしくなってしまいました。

体調も狂ってしまったまま、ペシャワールから飛行機でアフガニスタン国境寄りのヒンズークシ山脈にある標高3800mのチトラルへ向かいました。

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チトラルは遠くに雪を抱いた山々が見え、トレッキングに多くの人々が訪れるそうですが、ここも8月末はまだ日中はとても暑いのです。

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丁度チトラルではお祭が開かれていました。

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この地方はポロが盛んです。

ポロの発祥地だということでしたが、とても荒っぽい競技で、毎年1、2人はスティックで頭を叩かれて死亡するということでした。

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お祭を見物に来た人たちです。

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☆チトラルへ来てから、ずっと体調が悪く、何度も吐いたり、体全体が言葉で表現できない異常なきつさに襲われていました。

そしてチトラル滞在10日目になって、私の顔色が余りにも悪いので、旅仲間の皆から病院へ行くことを勧められました。

結果は黄疸でした。
そのまま現地の病院へ入院しました。
入院費は無料でした。

ヒンズークシ山脈の山中のチトラルでのベッド生活はとても貴重な経験でした。

私はそこで”風土”というものを否が応でも考えざるを得ませんでした。

☆祭は毎日続いていました。

入院した夜に、祭の広場から民俗音楽が延々と流れてきました。

翌日、病でほとんど夢遊病者の私は、その日も流れてくる音楽に惹かれて丘を下っていくと、一つ山向こうのカラッシュ渓谷からやってきた美しい民族衣装に身を包んだ少女たちが踊って居ました。

病でほとんど現実感のない私には、少女たちはまるで幻のようで、あまりにも美しく涙ぐんでしまいました。

カラッシュ渓谷の人たちはアレクサンダー大王遠征の末裔だという伝説があります。

そしてイスラム教徒ではなく、独自の多神教を信奉しています。

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*カラッシュ族についてはこちらのブログに詳しいです。

    シルクロード紀行     

SLでカイバル峠へ チトラル・カフリスタンを訪ねる  


☆そしてこの後私は再び飛行機でペシャワールへ戻り、MISSION病院へ入院しました。
この病院もチトラル同様に、入院治療費は無料でした。

この病院での入院中に、私は日本から持ってきたエネルギーのすべてを放出してしまって、骨と皮だけになり、歩くことも喋ることも、咀嚼することも飲み込むことも出来なくなってしまいました。

つまり私はペシャワールで再生したのです。



 
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田中 等
性別:
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職業:
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自己紹介:
宮崎県在住の彫刻家。
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